戦略経営の実践(経営者リレー講義)第2回
2010年10月9日(土)
旭化成の経営構造改革
本日は、蛭田さんが社長就任後の7年間に渡り取組まれた、旭化成の経営構造改革についてお話を伺った。特に環境変化の兆しを絶妙に見極めた事業ポートフォリオ改革の軌跡と、今後日本企業が真のグローバル化を実現するための十分要件について、独自のお考えをお聞かせ頂き、蛭田さんの比類なき先見性・目線の高さに感動を覚えながらの講義受講となった。
- 経営者としての人間性
- 次世代リーダの要件
まず、経営者としての人間性について述べられた内容で印象的であったのが、「最後に問われるのは会社の品格」というキーワードであった。私が勤める我が社の現状の品格を問われると耳が痛いが、私見ながら会社の品格が決まるのは、経営者の資質に依存すると考えている。
その点において蛭田さんは日本企業の真のグローバル化を阻んでいる要件を、一企業の経営者の視点のみならず、日本の国家的課題(税制面、教育面)から捉え、解決に向けた具体策として、日本人が多様性を認め、受け入れることだと述べられていたのが、印象的であった。我が社が真のグローバル企業に脱皮するための、必須要件であると感じ、大変な共感を覚えた。
次に次世代リーダの要件として述べられていたのが、「どのような環境下にあっても、組織を成長させ豊かにするという強い使命感を持つ」というキーワードであった。その為には、「変革実行の強い意志と行動力」と「物事の本質を追究し続ける」ことが重要だと述べられていた。
私自身、立命館に入学した際は、一介の担当者であったが、今年4月から2名部下が付き、今月からは5名の部下を率いるプレイングマネジャーの立場となり、本日蛭田さんから伺ったリーダの要件を今後実践の上、組織活性化に生かしていく事を決意した。
今後近い未来に、時にはどん底を見ざるを得ない時がくるかも知れないが、自身の信念さえ揺るぎなきものがあれば、必ずそれを克服出来るものであると、本日蛭田さんから大きな勇気を与えられたと感じている。将来、私が成長した上で、少しでも日本企業の真のグローバル化に寄与することが出来るよう、自身のこれからの生き様について期待して臨みたい。(M.T)