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2013/09/09

島津製作所 創業記念資料館の訪問

企業の事業転換を論文テーマにしている私は、先生より

島津製作所の創業記念資料館の存在を教えてもらいました。

島津製作所がどのようにして事業転換してきているのか、

そのヒントを探しに早速行ってきました。

明治維新直後に、木屋町二条で理化学器械製作場を創業した初代島津源蔵。

もともとは仏具屋だったとのこと。

殖産興業推進の時代背景の中、教育用の理化学器械製造を始めたことを皮切りに

教育用X線装置や分析・測定器、蓄電池や標本・人体模型など、

次々と新しい分野を開拓していったことが展示とともに説明されており、

改めて企業発展の幅に驚かされました。

初代島津源蔵と同様、2代目島津源蔵が次々と発明を具現化していくのですが、

実際に彼はわが国の十大発明家の一人に選ばれていることを、今回初めて知りました。

何より、汎用X線装置が完成したのは、レントゲン博士によるX線の発見(1895年)から23年後だったとのこと。

昨今においても、新規事業の立ち上げには10年単位、もしくはそれ以上の年数が必要といわれている中、

この速さには驚かされます。

そもそもX線の発見から11か月後には、X線写真の撮影に成功しているのですが、

医療用のX線としての事業発展を予測して実行に移している点が素晴らしい。

明治維新後、まだまだ日本が先進国と呼ばれるにはほど遠い時代の話であることを考えても、

開発能力の高さはどこから生まれたのか、逆に疑問が湧いたほどです。

2代目島津源蔵の残した言葉で、「事業の邪魔になる人」「家庭を滅ぼす人」の計30項が紹介されてました。

昭和141月に作成されたものですが、現代においても全くあてはまる指針が羅列してあり、

人材の育成というものは、どんなにIT化が進んでも、どんなに物的要求がみたされた時代になっても、

ずっと普遍であるということを、改めて教えられたような気がします。

山本

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島津製作所 創業記念資料館入口              顕微鏡

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ネオンサイン                           資料

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