競争戦略U2
授業コード・科目名・クラス 開講期間 曜日・時限 単位数 担当者名 30922:競争戦略 (U2) 前期 1Q 金 6-7時限 2 濱田 初美 - 授業の概要と方法
- 企業が生き残る道は、戦略を成功させて結果を出すことである。
この科目では企業が競争に打ち勝つプロセスを学ぶ。
社内外の実情を把握し、有効な戦略提言ができる能力を養う事を目指す。
ケーススタディを中心に初歩から講義を行う。経営学未修者にも履修を勧めたい。 - 受講生の到達目標
- ※原則として、変更されることはありません。
1.経営のフレームワーク、コンセプト、戦略の定義について説明できる。
2.環境変化を踏まえて、経営の基本戦略の有効性を判断し、選択できる。
3.戦略実行の成功と失敗の事例を調べ、その原因を理解し、解説できる。
4.競合に勝つ為、POD(出発点)からPOA(到着点)への設定ができる。
5.任意の企業(事業)について競争戦略(案)をプレゼンすることができる。 - 事前に履修しておくことが望まれる科目
- 平易にスタートしますので「経営学」未習者の履修を可とします。
- 授業スケジュール
- ※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。
1 テーマ:競争環境を把握する。競争戦略とは何か?
アサインメント:
1)「競争」についての自己見解を纏め、講義時間内に発言すること
2)日本と日本企業のポジションを把握することフォーカス・クェスチョン:
1)経営環境を俯瞰するツールとは
2)競争戦略とは何か?
キーワード:成長を続ける企業の特徴、背景2 テーマ:競争戦略論の枠組み(1) ポジショニング論とコア・コンピタンス論(RBV)
ケーススタディ:日本企業 vs 海外企業
アサインメント:
1)エレクトロニクス業界における戦略の相違を把握すること
2)自己の見解を予め纏めておき講義時間内に発言すること
3)SWOT分析の実施フォーカス・クェスチョン:
1)業界分析の手法は
2)自社優位の経営資源とは
3)アンゾフ・マトリックスとは
キーワード:多角化戦略の成功と失敗、選択と集中3 テーマ:競争戦略論の枠組み(2) 戦略計画学派、創発戦略学派、ゲームアプローチ
ケーススタディ:かつての世界最大携帯電話メーカ「NOKIA」
アサインメント:
1)携帯電話やスマートフォン業界における戦略相違を把握
2)ファイブ・フォースの事例分析フォーカス・クェスチョン:
1)ゲームアプローチは有効であるか
2)学習する組織をつくるにはどうすればよいか
キーワード:グローバル戦略の光と影、VMI4 テーマ:競争戦略論の枠組みの纏め
ケーススタディ:コマツ vs キャタピラー
アサインメント:
1)建設機械業界の特殊性とは
2)競争戦略の成功事例フォーカス・クェスチョン:
1)ビジョン・ミッション・ストラテジーのバランス
2)何故、コマツはキャタピラーを猛追出来たのか?
キーワード: インテリジェンス情報、トップダウン
*小テストを2時限目に実施する。欠席者は減点対象とする。
但し、やむをえない事情の場合は、別途レポートへの代替可。5 テーマ:競争優位獲得の条件
ケーススタディ:「サムスン電子」 vs 「アップル」
アサインメント:
1)垂直統合モデルの優位性は何処にあるか
2)コーポレートカルチャーは競争に影響するか
3)競争戦略の失敗事例フォーカス・クェスチョン:
1)競争戦略の優位性
2)最大の経営課題の把握
3)成長の限界突破可能性
キーワード:人材活用とリティン、政治力の活用6 テーマ:競争優位維持の条件
ケーススタディ:パソコン業界世界一のレノボ、かつてのHPとDELL
アサインメント:
1)パソコンメーカの水平分業モデルの把握
2)タブレット端末市場成長と業界地図の変貌
3) 所属企業等のPODとPOAフォーカス・クェスチョン:
1)ベンチマークはどのように行なえばよいか?
2)成長限界を突破するにはどうすればよいか?
キーワード:企業文化、VMI、ミルクラン7 テーマ:競争戦略の実践
ゲスト招聘講義:㈱東芝常任顧問 齋藤昇三氏(元代表取締役副社長)
ケーススタディ:日本半導体産業の生き残り(仮)
アサインメント:ゲスト講師に対し適切な質問を行なうことフォーカス・クェスチョン:
1)日本企業の強味と弱味
2)世界トップ水準にあった1980年代の企業競争力を如何に取り戻すか。8 テーマ:受講生からのプレゼンテーション(競争戦略を自らのものとする)。
競争戦略の最終纏め講義
ケーススタディ:受講生各自の「競争戦略案」プレゼンテーション
アサインメント:
1)発表資料(ppt)の作成と時間内発表
2)他受講生の発表に対し適切にコメントすることフォーカス・クェスチョン: 競争戦略の講義から得たものは何か?
- 授業外学習の指示
- 授業の方法
- 最新情報を反映したケースタディを機軸に、第一線講師も招聘し講義を進める。ゲスト講師の講義日程は、初回講義時に提示する。事例の陳腐化等の場合、変更がある事を予め了解されたい。
経営のフレームワーク解説とケーススタディ、受講生の課題発表、ディスカッション等を組み合わせ講義を進める。
- 成績評価方法
-
種別 割合 評価基準等 定期試験(筆記) 0 %
レポート試験
(統一締切日を締切とするレポート)0 % 平常点評価
100 % 8回中6回以上出席、課題提出とプレゼンを単位認定の必須要件とする。
授業への主体的参加(小テストを含む):50%
課題提出とプレゼンテーション内容等 :50%
受講および研究に関するアドバイス
- 競争戦略(U2、1Q金曜夜)は実践的な内容、且つ経営実務の入門科目である。戦略を実行し、結果を出すプロセスの実践について学ぶ。講義の中盤に、各自がPOD(出発点)とPOA(到着点)を設定する。講義では、ケーススタディを重視する。
尚、「競争戦略」の発展科目が「経営政策」であり、3Qでのセット受講をお薦めする。
- 教科書
書名 著者 出版社 ISBNコード 備考 ポーターを読む 西谷洋介 日本経済新聞出版社 978-4-532-11138-0 ポーターの入門書:BCGパートナー&マネージング・ディレクターの著書 戦略は直観に従う ウィリアム・ダガン 東洋経済新報社 978-4-492-53275-1 コロンビア大学MBA人気講義内容 - 備考
- 履修に際し「ポーターを読む」と「戦略は直観に従う」を読んで下さい。
同時に参考書を手に取ってみて下さい。
- 参考書
書名 著者 出版社 ISBNコード 備考 大戦略の哲人たち 石津朋之 日本経済新聞出版社 978-4-532-13438-9 軍事戦略の解説書 僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史 講談社 978--106-217066-6 同上 イシューからはじめよ 安宅和人 英治出版 978-4-86276-085-2 同上 - 備考
- 講義資料:毎回、配布の予定です。
適切な参考書等は、逐次、講義中に紹介します。
日本経済新聞(経済教室、経営の視点等)に目を通しておくことを薦めます。
- 参考になる WWW ページ
- http://www.ritsumei.ac.jp/mba/curriculum/management/2012/
戦略経営の実践:経営者リレー講義(2014年開講)を受講予定の方は本講義を受講してください。
- その他
- 欠席事前連絡、質問、課題提出等は、初回に提示したメールアドレスに送信して下さい。